Special02 全3話連載「テレビ局」と「制作会社」の関係 高橋利之(日本テレビ)×相川弘隆((株)いまじん代表取締役社長)

第3話 テレビ業界が求める人材とは? 「苦労が喜びに変わる」、それがテレビの仕事

テレビが好きな人に来てほしい。それが大前提です

対談風景

インタビュアー: —それでは最後に、良いテレビ番組を作る上では必要不可欠な、「人材」についてのお話を伺いたいと思います。お二人は、どんな人材にテレビ業界に入ってきてほしいと思っていますか?

高橋:まずはやっぱり、テレビが好きな人ですね。面接に来た学生さんで、「普段、あまりテレビは見ないんです」と言われる方がいらっしゃるんです。でも、テレビが好きで、こういう番組を作りたいんだっていう夢がないと、割に合わないこともあるだろうし、最初のうちは苦労したり思い通りにならなかったりしますから、辛いと思うんですよね。

インタビュアー: —まずはテレビが好きじゃないと、良いものも作れないでしょうからね。

高橋:そうなんです。それに、色々な番組を見た上で、こういう番組を作りたいっていう欲求が出てきてほしいですよ。なんにもおいしいものを食べていないコックさんに、「これウマいですよ!」って料理を差し出されても、説得力がないですよね。「これまでいろんなものを食べたけど、やっぱりこれが一番うまいです」って言われたほうが、信頼できますから。

相川:僕もまったく同感です。ここ数年だと、「会社に就職したい」っていう人と、「テレビを作りたい」っていう人が、ちょっと分かれてきた気がするんですよね。テレビ局の場合、もし就職することができれば、現場では無理だと判断されても、他にも働ける部署があります。ところが制作会社の場合は、制作を生業としているわけなので、そうは行かないんですよ。現場で及第点をもらえないとダメなんだよね。だから、ただ有名な番組をやってるから、というだけで来られても、こちらとしてはちょっと辛いですね。

個人の能力差は関係ない「こいつと仕事がしたい」と思わせるのが大事

対談風景

インタビュアー: —なるほど。テレビ業界に向いている人材として、まずはテレビが好きで、テレビを作りたいという思いがあることが必要なんですね。その上で、個人の能力によって差がついてくるということなんでしょうか。

相川:僕は、個人の能力の差って、そんなにないと思っているんですよ。強いて挙げるとすれば、学生時代から継続的に何かを続けているとか、運動をしているといったことは見ています。運動をやっている人たちは、やっぱり気持ち良いんですよね。

インタビュアー: —気持ち良い、というのは接し方がでしょうか?

相川:そうですね。ねっちゃりしていない、というかね。それから、最終的に判断するのは、「こいつと仕事がしたい」と思うかどうかですね。いくら僕が忌憚なく話しても、斜に構えているような相手だったら、それはちょっとやりにくいですよね。

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