高橋:最後の最後に、あえてざっくりした言い方をすると、テレビのような社会に影響力のある仕事に就く上では、その人が「良い人間」かどうかは大事です。例えば現場で、ディレクターもプロデューサーも誰もつかまらず、どうしても自分で撮影の是非を判断しなきゃいけない事態が持ち上がったとします。その場で、出演者がこれだけ嫌がっているのに撮るのか、それとも上に怒られてもいいからやめるのか、そうした判断って結局、その人自身の気持ちの問題ですからね。テレビ局だからといって、何をやってもいいというわけではないので。
—個人の判断に委ねられる局面も、多々ある、ということですね。
高橋:もちろんそうです。それから、あともうひとつ、いい意味で「ミーハーな人間」であることかな。僕もこの間、初めてナマ広末涼子さんを近くで見て「ワーッ!」ってなりましたし(笑)、常にクールでいるより、興奮しやすいミーハーさがある方がいいと思いますね。
—そういう気持ちが、番組作りの原動力になってくるんでしょうね。
高橋:そうだと思いますよ。そうでなければ、視聴者にまでタレントさんの魅力を伝えられないと思うんですよね。
相川:「この人に会いたい」、「あそこに行きたい」っていう思いは大きいと思いますよ。ある意味、僕らの特権でもあるわけだしね。
—では最後に、テレビ業界を目指している人に向けて、高橋さんからメッセージをいただけませんでしょうか。
高橋:やっぱり、絶対に楽しい世界ですよ。小さいことかもしれませんが、例えば故郷の親にも自分の仕事が見てもらえる。そういう喜びを味わえる仕事って、あんまりないと思うんです。それから、僕は子どもがいるんですが、やっぱり忙しくてなかなか会えないわけです。それでも、これがお父さんがやっている番組だ、とテレビを見れば分かってもらえる。それがすごく大きな喜びになるんですね。
—それって、本当に大きなやりがいですよね。
高橋:誰にとってもそうだと思うんですよ。番組の最後に、スタッフの名前を書いたテロップが流れますよね。あれ、僕が担当している番組では、他の番組にくらべてゆっくり流しているんですよ。一時期、テロップが出ると視聴率が下がるというので、バーッと早く出したりすることが多かったんです。でも、僕がちゃんと見えるように流している理由は、やっぱり親でも仲間でもいいけど、「あの番組はあなたがやっていたね」と言ってもらえたりすることが、スタッフたちの誇りや自信になるんじゃないかなと考えているからです。「苦労が喜びに変わる」仕事、それがテレビの仕事なんじゃないかなと思いますね。
相川:最高ですね。これ以上の言葉はないですよ。









