—続いて、テレビを含めた映像業界の今後の変化について、展望をお伺いしたいと思います。映像が世の中に出て行く形として、インターネットや携帯コンテンツ、デジタルサイネージなど様々なものが登場していますね。中でも注目している動向があればお聞きしたいのですが。
相川:我々は基本的にテレビ制作会社ですから、テレビ番組を作ることを第一の目標にしています。とはいえ、ここ5年間ほどで、テレビの在り方がインターネットなどによって大きく変わってきているのは間違いない。しかし、テレビはそう簡単にはなくならないと思っています。なぜなら、サービスが多様化しても、そこに番組を供給し続けなければならないからです。
—今後もテレビ番組制作の重要性は変わらないんですね。
相川:そう思います。ただ、そこを踏まえた上で、経営上の問題としてテレビ番組を作ることはもちろん、経営の柱をさらにいくつか置くべきだと考えています。だからいまじんは、インターネットや携帯電話などの多様なコンテンツ制作を、歯を食いしばってもやらなくてはならないんです。
—なるほど。そのような意識は、いまじんの社員の方々にも浸透しているんでしょうか?
相川:そうですね。制作したテレビ番組が、インターネットコンテンツなどとして多様に展開されていく可能性を、常に意識してもらっています。また「EIZO創庫」という、番組コンテンツを二次利用できるサービスにも積極的に取り組んでいますよ。松島さんは、テレビ番組以外のコンテンツも扱うんですか?
松島:今の部署では劇場映画のプロデュースもしています。ただ最近気になっているのは、「コンテンツ」という言葉が使われる頻度がとても増えていることです。テレビ番組は通常「プログラム」と呼ばれます。これは決められた時間、8時なら8時に放送するものを指しますが、そのプログラムこそがテレビにおけるメインの仕事だったと思います。それがだんだんメディアが増えて——最近は「ウインドウ」が増えるという言い方もしますが——時間に左右されず見られるドラマなどがコンテンツと呼ばれるようになり、大きなビジネスになっていますよね。
相川:良く考えれば、映像表現の場が多岐に渡ってきたということですよね。
松島:そうですね。広告会社が生業としているのは、広い意味で言うコミュニケーションですが、映像表現は今ある表現方法の中で最も情報量が多く、重要なツールだと思っています。
相川:松島さんの業務の中で、プログラムをコンテンツに流し込むプロジェクトが、具体的に何かあるんでしょうか?
松島:電通ではありますよ。最も規模が大きいのはアニメで、DVDやゲームやキャラクター商品など、コンテンツによる商売が主ですね。
—様々な映像の「出口」ができることでコンテンツに接する機会が増え、テレビへと人が流れて来てくれればなお良いですよね。
松島:そうですね。僕はテレビの地位は、決して主役の座からは外れないと思っているんです。一度にこれほど多くの人が接触できるメディアは他にないですからね。
相川:インターネットで、同時にみんなが同じサイトを見るようなことはないですからね。普及度はピカイチだし、信頼度も高いんです。








