—では、予算が縮小されている現在、テレビを面白く豊かなものにしていくために大事なのは、他では思いつかない企画を出していくことなんでしょうか?
鈴木:僕自身は、最近のテレビってとても面白いと思うんですよ。
相川:それは、バラエティ色が濃くなったからじゃないですか?
鈴木:そうだと思います。19時台の『クイズ! ヘキサゴン』(フジテレビ)や『ネプリーグ』(フジテレビ)といった番組が当たって、19時といえば「情報もの」という、かつての先入観を吹き飛ばしましたね。
相川:テレビって、時代によってどんどん変化していくから面白いんですよね。
鈴木:いまであれば、『SMAP×SMAP』の裏ですけど『しゃべくり007』(日本テレビ)ってすごい番組だと思うんです。業界全体の雰囲気を変えているというか、ある時期の『トリビアの泉』や『電波少年』のような、数字以上にテレビ界を活気づけている雰囲気を感じるんです。そういう番組を新しく生み出すことや、『SMAP×SMAP』のように15年以上もやっている番組をさらにどう面白くするかといった課題を、放送作家としてクリアしていきたいですね。
相川:長く続いている番組は、「続かせる」ことが目的になってしまってはダメなんですよね。それよりも、どうしっかりと「面白がる」かが大事なんですよ。その雰囲気が、視聴者にもきっと伝わるはずですから。
鈴木:そうなんですよ。作り手が面白がっていることと、題材を面白く伝えていくことが重要で、『ためしてガッテン』(NHK)なんかも情報番組ではなく「バラエティ」として喜ばれてると思うんですよ。
相川:あの番組は、確実にコアなファンがいますね。たまに見ますが、人の身体の仕組みをクイズ形式にして、面白おかしく見せてくれるから感心します。
鈴木:他の番組が真似しても意味がなくて『ためしてガッテン』という番組の枠組みが持つ面白さに、視聴者は反応しているんですよね。
その意味では、『行列ができる法律相談所』も同じくバラエティだからウケているんですよね。
相川:『行列ができる法律相談所』の特番からもう10年経ちますけど、いまじんにとって経営的にも士気的にも、ああいう番組がすごく役立ってると思います。高橋さんもあの番組をきっかけに、いまや日本テレビでは外せないクリエイターになったし、人材育成にも役立ってるんです。
鈴木:僕と高橋さんって、お互いプロレス好きなんですが、あるとき電話がかかってきて「プロレス界を盛り上げたいから、プロレスイベントをしたい」って言うわけです(笑)。それからすぐに会って、二人とも忙しいのに2時間半、1秒もテレビの話せずにプロレスイベントの企画考えてたんですよ(笑)。そしたら次の週、高橋さんはもうプロレスラーの目星をつけて、会場も押さえてたんです。
—すごいですね(笑)。
鈴木:テレビとは全く関係ないのに、めちゃくちゃ熱くなっちゃってて(笑)。でもそのとき思ったのは、例えテレビに関係なくても、何かすごく好きなものを持ってたら、絶対テレビ作りに繋がってくるなっていうことなんです。
相川:テレビの仕事に関わっている人にとって、ムダになることなんか何もないんですよ。
鈴木:そうなんです。プロレスの話でめちゃくちゃ熱くなっちゃえる高橋さんを見ていると、「ああ、この人優秀だな」って思えてくるんですよね。








